私が小説にはまるキッカケになった作品、十二国記シリーズ。
なかでも鬱々とした展開の戴国編、20年近くずっと続きを楽しみにしていました。
ちなみに今回の【白銀の墟 玄の月】は19年の発売。
楽しみにしていたのに何故今まで読まなかったのかというと、
全4巻っていうのが重かった…。
せめて上下2巻でお願いしたかった。
じっくりと読める時間を待っていたら、今になってしまいました(;^ω^)
今日は【白銀の墟 玄の月】を読んだ感想を簡単につづってみようと思います。
ネタばれになる部分もあるので、まだ読んでいない方はご注意ください。
長い、とにかく長いです…。
李斎たちの空振りが多いこと( ノД`)
少しずつ進んではいるけど一進一退を繰り返します。
また、捜索中の様子やキャラクターたちの心理描写背景も
細かく書かれているので、読んでいてとってももどかしい( ノД`)
3巻目まで李斎サイドはもどかしさや焦燥感、息苦しさを感じる展開。
簡単に正解にたどり着かせてくれない。
「小野不由美先生、鬼畜~」とか思いながら読んでました。
泰麒の心情が分かりにくい。
今回の物語は「驍宗と泰麒」視点がほとんどありませんでした。
とくに泰麒に関しては周りの人が見ている泰麒なので、
「何考えているんだろう、つかみどころがない」と感じることが多かったです。
こういう書き方をすることで、作中にある「普通の麒麟ではない」という違和感を演出していたのかな~と思いますが。
あと憶測ですが、泰麒が「人間らしい」のは蓬莱に人間として生まれているからでは?
延麒もあんな感じだし、あちらに生まれると色々違いがあるのかもしれないですね。
それにしても泰麒、結構早くにチカラ戻っていたよね(´・ω・)?
なんですぐ迎えに行かなかったんだろう。
ぞわ~~っと、静かなホラー要素がよき。
戴国編は「魔性の子」からスタートしただけあって
ところどころに漂うホラー感。
鳩の不気味さといったら(;´・ω・)
鳩ってワードをさりげなーく背景描写に入れてきて、
何回目かで背中がぞわ~。
少ない、短い文章なのにすごく印象に残る。
ほかの十二国記にはないホラー感、よかったです。
ただ、恵棟には無事でいてほしかった。
残念な人たち。
阿選、もうちょっと賢い方だと思っていました。
玉座を奪う段取りは念入りにしているのにその後どうなるかは予想できなかった。
直接の臣下以外からは人望が集まらなくて、
驍宗には勝てないと感じてひきこもってしまうし、最後はただの壊れキャラ…。
え~~(;´・ω・)
帳運、ひきこもった阿選の代わりにやりたい放題してくれる。
自分は悪くない精神で周囲をひっかきまわす。
「東の海神~」にでてくる斡由にほんの少しだけ似てる。
孤立した帳運が阿選に助けを求めた時の
「聞いた。」が好きです。
笑笑笑笑(*´▽`*)
長いと思ったけど、4巻じゃ足りない!!
驍宗が見つかってからはテンポよく進むようになってワクワクしていたんですが、読み進むにつれ「あれ?これから沢山見せ場くるよね、もうページないけど…ちゃんと終わる!!?」って何か焦りました(笑)
奪還→王と麒麟が揃う→阿選と決着→玉座に戻る
↑の流れだと思っているから
残り1/4くらいになっても奪還してないって焦りません?
一応ちゃんと終わりましたが、
が!後半ものすごい急スピードで進んでしまって…。
阿選との決着はナレーション風で簡単に済まされてるし。
なんて言えばいいんだろう。
「前菜だけ食べ過ぎてしまって、メインが少ししか入らないし、デザートも食べたいけど出てこない」みたいな?不完全燃焼。
雁国が登場して、とりあえず一件落着。
でも肝心の阿選との対決や玉座を奪還するところが見たかったな~。
それから、
・琅燦って結局何がしたかったのか。
・耶利を黄海から出したのって誰?真君では?
・泰麒はなぜ力が戻ってすぐに驍宗を迎えに行かなかったのか。
他にも色々分からないことや気になることが沢山残っています。
戴国編、続きを出してほしい~!
人が妖魔を操れるという新事実もでてきたし、
今後、十二国記がどうなっていくのか楽しみです。
さて、もう一回読もっと(*’ω’*)ノ